混合戦略  


4. 混合戦略

  • プレーヤー i にとっての混合戦略とは、 Si に含まれる戦略について考えられた確率分布のことである。
  • Si に属するそれぞれの戦略 si をプレーヤー i の 純粋戦略と呼ぶ。
  • プレーヤー i が K 個の純粋戦略をもっている、すなわち Si = {si1, ・・・, siK} であるとすれば、 プレーヤー i の混合戦略は確率分布 (pi1, ・・・, piK) で示される。
  • pik はプレーヤー i が sik を選ぶ確率で、 0≦pik≦1, pi1+・・・+piK = 1 を満たしていなければならない。
  • Si 上の任意の混合戦略を pi と書く。

定義 標準型ゲーム G = {S1, ・・・, Sn ; u1, ・・・, un} を考え、 Si = {si1, ・・・, siK} とする。 このときプレーヤー i の混合戦略とは、確率分布 pi = (pi1, ・・・, piK) のことで、  0≦pik≦1 (k = 1, ・・・, K), pi1+・・・+piK = 1  である。

マリ< n=2 のとき i=1, K=3 で考えます

アイ ノノ< へい

標準型ゲーム G = {S1, S2 ; u1, u2} を考え、 S1 = {s11, s12, s13} とする。 このときプレーヤー 1 の混合戦略とは、確率分布 p1 = (p11, p12, p13) のことで、  0≦p1k≦1 (k = 1, 2, 3), p11+p12+p13 = 1  である。

ノノ
アイ

「階段じゃんけん」を考えます。 アイの純粋戦略は S1 = {グー, チョキ, パー} です。 アイの混合戦略とは p1 = (グーを選ぶ確率, チョキを選ぶ確率, パーを選ぶ確率) です。 これらの確率はそれぞれ0以上1以下で、すべての確率を合わせたものは1です。


◆参考文献

  • 『経済学のためのゲーム理論入門』 
    ロバート・ギボンズ、創文社、1995年
    GAME THEORY FOR APPLIED ECONOMISTS (1992)