ブラックジャック
ブラックジャックにはプロが存在します。カウンティングという方法を使い、期待値を100以上にするのです。カウンティングとは文字どおりカードを数えることです。たとえば5組(260枚)使用のブラックジャックを考えてみます。5回目までのディール( deal: カードを配ること)でA(エース)が20枚すべて出きったとしましょう。すると6回目のディールからは、Aが出てきません。つまりブラックジャック(Aを含み2枚で21になる手)は期待できません。この場合、賭けをするのは明らかに不利です。これは期待値が大きく変動したことにほかなりません。ブラックジャックでは期待値が絶えず変動するのです。過去にどんなカードがプレイされたかによって、次のゲームの確率が変わってくるわけです。そこで過去のカードをカウンティングすることにより、次のゲームが有利かどうかを判断できるのです。
カウンティングをもっと単純化したゲームで考えてみましょう。 すごいお金持ちの家があります。この家のお年玉の渡し方はすごいです。 一人っ子のユキオはつぎのようなゲームをしてお年玉をもらいます。 まず父親がトランプから、ダイヤのA〜9だけ抜き取ります。 裏返して山にします。ユキオは1枚ずつ順に引き、カードの数を加えていきます。 (Aは1と数えます)。その和をSとして、S万円のお年玉がもらえるのです。 ただし、カードは何枚引いてもよいですが、S>17となったら「失格」になります。 ことしの元旦、ユキオは2枚引いて、4, 7 と出ました。ユキオは冒険心を出し、3枚目を引きました。するとなんと6でした。ユキオは満額の17万円を手にしました。 あなたがユキオなら、3枚目は引きますか?純粋に客観的効用(期待値)のみを考えて、判断してみてください。「もう11万円ももらってるんだからいいじゃん」というのは主観的効用(心理的効用)にすぎません。わたしたち一般人が3枚目を引くことはないでしょう。でもそれは、あまりにも金額が大きいので確実にとっておきたい、という主観にしかすぎないのです。彼らの11万円が(われわれの1100円ぐらいの)軽いものだとしたら、3枚目を引くのはおかしくありませんよね。それでは、期待値のみで動くギャンブラーになって考えてみてください。
山に残っているカードは 1, 2, 3, 5, 6, 8, 9 の7枚です。(便宜上、Aを1としました)。 これまでの和は 11 です。よって3枚目を引いたときの結果(和)はつぎの7通りの場合があります。 12, 13, 14, 16, 17, 19, 20 それぞれの場合のお年玉は 12, 13, 14, 16, 17, 0, 0 (万円) です。 それぞれの場合が起こる確率は等しく 1/7 です。 よって期待値は
(12+13+14+16+17)(1/7) = 10.3 (万円) 以上より
3枚目を引かないとき、お年玉は 11万円 になります。したがって3枚目は引かないほうがよいことになります。
★カジノの華・ブラックジャック 映画「レインマン」に出てくるのがカウンティングですね。 自閉症の兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)の超人的な記憶力に気付いた弟チャーリー(トム・クルーズ)がラスベガスに行って大儲けします。 ブラックジャックはカジノの中でもそのテクニカルさがひときわ目立ちます。 それゆえ数多くのBJサイトがありますが、中でも 初心者向けに解説している下の2つはおすすめです。
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