野球とばく
ペナントレースも大詰めになってきました。パリーグは、管理人がこれを書いている時点(2000/09/04)で、上位3チームが1ゲーム差の大混戦、セリーグはジャイアンツがマジック14、2位に9.5ゲーム差をつけています。先日、福岡ダイエーが日本シリーズに出た場合、日程を変則的にせざるをえないということが発覚し、問題になりました。福岡ドームを
日本シリーズの3連戦、火・水・木のうちの1日、日本脳神経学会というところに貸すことになっていたのです。相当のペナルティが科されるそうです。チョンボなのか確信犯なのかはわかりません。「優勝しなければ、医者どもからがっぽり取れる。仮に優勝してペナルティを取られることになっても、シリーズの興行収入(3・4・5戦なので流れる可能性も低い)でチャラにして十分余りあるだろう。」とでも考えたのでしょうか。まあただのチョンボでしょう。
こういうことになったときのマイナスはペナルティだけではないからです。
選手の士気を下げ、ファンの信用を失い、チームだけでなくパリーグ、プロ野球全体のイメージを悪くします。
さて日本シリーズは職場で学校で、賭けの対象になります。あるいは最近なら英国のブックメーカーのサイトに行くという方法があります。テレビでは評論家がずらっと並んで何勝何敗でどっちだと予想します。まさにお祭りです。日本シリーズの予想でよく聞くのが、「力は五分五分だ。よって第7戦までもつれる可能性が高い。」というものです。 これは「第7戦までもつれる可能性が他のどの場合よりも高い」という印象をあたえます。 しかし、それは誤解です。力が五分五分の場合は、第7戦で終わる確率も、第6戦で終わる確率も同じです。だから少しでもオッズが高いほうへ動かなくてはなりません。 (実際、第7戦まで行なわれた年となると1993年までさかのぼります。) 力が五分五分の場合、一方のチームが優勝するパターンと確率は次のようになります。 引き分けは考えないことにします。(実際、過去20年で1度しかありません。)
4勝0敗 0.54 = 0.0625 1999年の日本シリーズは福岡ダイエーが4勝1敗で中日をくだし、下馬評をくつがえしました。中日ファンにはいやな思い出でしょう。なんかあっけない日本シリーズでした。 ダイエーが1戦ごとに中日に勝つ確率を p とし、ダイエーが日本シリーズで優勝する確率 PA を求めてみます。(引き分けは考えません。) 4通りに場合分けをして、それぞれの確率を求めます。この問題は高校のときにやったという方も多いかもしれません。それぞれ場合の確率を間違えやすいです。
(1)4勝0敗
(2)4勝1敗
(3)4勝2敗
(4)4勝3敗 これらをぜんぶ加えます。
PA
今年2000年の日本シリーズは、パリーグのチームがどこであっても、断然巨人優位とされるのが目に見えています。ジャイアンツが日本シリーズで1戦ごとに勝つ確率を控えめに p=0.6 としてみます。このとき予想される結果はつぎのようになります。
ジャイアンツが優勝する確率は 勝敗では
4勝0敗で優勝 0.64 = 0.1296 ぜひ参考にしてください。
<補足> PA= p4(1+4q+10q2+20q3) q=1-p を p だけの式に直すと、1変数のグラフが描けます。すなわち f(p) = p4(-20p3+70p2-84p+35) (0≦p≦1)
英国SSP社
◆制裁金が出ていました。
2000年11月6日(月) 17時26分
◆参考文献
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