いま交換なしのポーカーを考えます。52枚から5枚を取り出す組合せの総数は
52C5
= 52*51*50*49*48 / 5*4*3*2*1
= 311875200 / 120
= 2,598,960 (通り)
です。
この中には R.S.F. からワンペアまで含まれているわけですが、今回はそれらの場合の数をすべて計算してみます。
ロイヤル・ストレート・フラッシュ
これは簡単です。スペード、ハート、ダイヤ、クラブの各スートにつき
ただ1通りですから合わせて4通りです。
ストレート・フラッシュ
たとえばスペードのストレート・フラッシュは9通りあります。ストレートは
A, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9 のいずれかから始まるものです。
他のスートも同様に考えて合計36通りあります。
フォー・カード
どの数字が4枚になるか。これは13通り。
それぞれの場合で残りの1枚は何でもよいです。
たとえばエースのフォーカードの場合は、残りの48枚から1枚とってくるので48通り。他の12通りのフォーカードについても同様に考えます。
したがって合計 13*48 = 624 通りです。
フル・ハウス
これはちょっとやっかいです。いま適当にフルハウスを作ってみました。
3枚のやつを7、2枚のやつをJとしたわけですが、
これを「まず何を3枚にするか→つぎに何を2枚にするか」という流れ作業で考えると、この方法は 13*12=156 通りあるわけです。「8とQ」とか、「6と10」とか、全部で156通りです。
ところがこの7とJからなるフルハウスは他にも作れます。
これは「4種類の7のうちどの3つを選ぶか→4種類のJのうちどの2つを選ぶか」と考えて
4C3*4C2 = 4*6 = 24 通りの方法があります。「8とQ」とか「6と10」についても同様に24通りあります。
そこで156通りのそれぞれに対し24通りずつあるので、全部で 156*24 = 3744 通り。
これが求める場合の数です。
フラッシュ
スペードのフラッシュは全部で 13C5 = 13*12*11*10*9 / 5*4*3*2*1 = 1287 通りです。
ところがこのうち、 R.S.F. とストレート・フラッシュとなるものは除かないといけません。スペードの R.S.F. は1通り、ストレート・フラッシュは9通りなので、
1287 - 10 = 1277 通りです。他のスートも同様に考えて合計 1277*4 = 5108 通りです。
ストレート
いま、3から始まるストレートというのはいくつ作れるでしょう。
これは「まず3のスートを決める→つぎに4のスートを決める→・・・→最後に7のスートを決める」と考えて 4*4*4*4*4 = 1024 通りです。
ただこのうちストレート・フラッシュになるケースが4通りあるので、これを除くと 1020 通りです。
他の A, 2, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 についても同様に考えて、全部で
1020*10 = 10,200 通り。これが求める場合の数です。
スリー・カード
まず何を3枚にするかというのが13通りあります。
そしてそれぞれの場合について、
4つのスートのうちどの3つを使うか
というのを考えます。これが 4C3 = 4*3*2 / 3*2*1 = 4 通り。
よってスリーカードの部分については計 13*4 = 52 通り考えられます。
ところが、残りの2枚の選び方が少しやっかいで、上の場合では7ではダメで、さらに
残りの2枚が同じ数字というのもいけません。
前者はフォーカード、後者はフルハウスになってしまうからです。
そこで残りの2枚についてはつぎのように考えます。
たとえば7のスリーカードの場合。
まず、7を除く12種類の数字から、どの2種類を使うかということを考えます。
これは
12C2 = 12*11 / 2*1 = 66 通りあります。
(5, 6) とか (8, 9) とか66通りです。
そしてそれぞれの場合のスートを考えます。
たとえば (5, 6) なら、「まず5のスートを何にするか→つぎに6のスートを何にするか」
と考えて 4*4 = 16 通りです。したがって合計 66*16 = 1056 通り。
3枚の部分が52 通り、
2枚の部分が1056通りなので、
全部で 52*1056 = 54,912 通り。これが求める場合の数です。
ツー・ペア
まず13種類のうちどの2つを使うかということで 13C2 = 13*12 / 2*1 = 78 通り。(A, J) とか (A, K) とか78通りです。
いま (A, J) を選んだ場合を考えましょう。
すると2枚のエースをどのスートにするかということで 4C2 = 4*3 / 2*1 = 6 通り。また2枚のジャックをどのスートにするかということで 4C2 = 4*3 / 2*1 = 6 通り。
したがってツーペアの部分は合計 78*6*6 = 2808 通りできます。
残りの1枚はツーペアに使わなかった11種類からどれを選ぶかということで11通り。
その1枚をどのスートにするかということで4通り。
したがって残りの部分の選び方は44通りです。
ツーペアの部分が2808 通り。
残りの部分が44通り。
全部で 2808*44 = 123,552 通り。これが求める場合の数です。
ワン・ペア
まず13種類のうちどれをペアにするかで13通り。
そして2枚をどのスートにするかということで 4C2 = 4*3 / 2*1 = 6 通り。
したがってワンペアの部分は全部で 13*6 = 78 通り。
残りの3枚は、残る12種類のうちどの3種類を使うかということで
12C3 = 12*11*10 / 3*2*1 = 220 通り。
たとえば (3, 5, 6) を使うとすると、それぞれのスートを決める方法が
4*4*4 = 64 通り。
したがって残りの3枚の部分は全部で 220*64 = 14080 通り。
ワンペアの部分が78通り。
残りの部分が14080通り。
全部で 78*514080 = 1,098,240 通り。これが求める場合の数です。
バースト
役がない場合は、すべての場合の数から、役がある場合を引いて
2598960 - (4+36+624+3744+5108+10200+54912+123552+1098240)
= 2598960 - 1296420
= 1,302,540 (通り)
です。
これですべての場合の数を数え上げました。
最後に
確率を計算したものが下の表です。何かの役がつく確率がちょうど 1/2 なんですね。
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