ブリンクマンシップ(Brinkmanship:瀬戸際政策/戦略)とは一般に、問題に対して限界まで持ちこたえることです。例えれば、崖から落ちる寸前まで自分(と相手)を追い込むこと。
ブリンクマンシップはゲーム理論的には「自分のよい利得を引き出すために危険な対立状況をぎりぎりまで推し進めるやり方」ということになります。
少女の家出。何が起こるかわかりません。少女は外からの連絡で親からいい条件を引き出せます。2回目の家出では死んでやるとわめくよりビルの屋上の端に立ってみるのがよいです。
ブリンクマンシップは特別な種類の脅しとも言え、またその本質はリスク(確率)にあります。
核戦争の瀬戸際まで行ったキューバ危機は史上最大のブリンクマンシップです(※)。
ケネディは海上封鎖によって状況を部分的にアンコントローラブルにしました。
つまり危機の結果を、(自分ではコントロールできない)アメリカ内部の政治的複雑さに任せたのです。
※ チキンゲームは細部まで見るとブリンクマンシップになります。
じっさいチキンゲームでは、テーブル上は2択しかないものの、ハンドルを切るタイミングは無限に(連続的に)存在し、粘れば粘るほど自らの死の危険は高まります。そしてその危険の大きさに耐えられなくなった者が負けます。
|