第1次大戦が始まって間もない1914年秋、連合軍とドイツ軍はそれぞれ塹壕を掘り始め、
それらはドーバー海峡からスイス国境まで延びました。
両軍は200〜300メートルを挟んで対峙しました。
ロバート・アクセルロッドはその著書 The Evolution of Cooperation (1984) の中で、
この塹壕戦を「繰り返し型囚人のジレンマ」として分析しました。
膠着した塹壕戦では、それぞれの部隊が「ある程度の長期間」「接近して」対立します。
このような状況は「繰り返し型囚人のジレンマ」にぴったり合います。
両軍は互いに攻撃することを避けました。
理論の予測する通り、協調状態が発生したのです。
◆第1次世界大戦に関するドキュメンタリー
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市民の20世紀(26回シリーズ) 第2回 変貌する国家 第1次世界大戦(BBC/WGBH、1995年)
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