検定


コイン投げで100回続けて表が出た。さあ次はどっちに賭けるべきか。 これは実際的な問題ならば、表に賭けるべきです。 なぜなら、たぶんこのコインは壊れているからです。

「コイン投げ100回」をやって、100回すべて表になる確率は (1/2)100 です。 分母は2の100乗です。いったいどういう数字でしょうか。このようなあまりにも大きい数を扱うときには、常用対数というのを使うのでした。

log102100 = 100log102 = 100*0.3010 = 30.1

2100 =1030.1  (

なるほど、2の100乗というのはおよそ1の右に0を30個ならべたような数字なのですね。 ということは(1/2)100 というのはおよそ 1/(1030) = 10-30

このような確率は微小確率といわれます。超めったにない確率ということです。 もうこのコインが壊れているというのは確定しました。 信頼できるコインではありません。

こういう考え方を検定といいます。統計学では「めったに起こらないほど小さい」ことを「有意である」といいます。一定の水準(有意水準という)を決めて、その水準を超えた(棄却域に入るという)ので、そのコインは信頼できないと断定します。 かくして、これは表しか出ないコインということが確定し、表に賭けるべきという結論になります。


y=10x という指数関数を考えます。 すると正の数Mに対してM=10m となる m が1つだけあることがわかります。

2100 = 10m を解いて、 m = log102100

m = 100log102 = 100*0.3010 = 30.1

よって 2100 =1030.1