確率変数


0から36までの数字を書いたルーレットがある。 ある数字に1ドルを賭け、その数字に入ると36ドルもらえる。 それ以外の数字なら1ドルを損する。 儲けの平均値を求めよう。

これは問題ないとおもいます。 いつものようにまず「払い戻し額」で考えれば

36(1/37)+0(36/37) = 0.973 (ドル)

が期待値で、 「儲け」で考えれば、1ドルに対して0.973ドルなので、

0.973-1= -0.027 (ドル)

になります。 あるいは、結果が2つしかないので直接求める方が簡単です。

35(1/37)+(-1)(36/37) = -0.027 (ドル)

これが「テラ銭」ですね。 テラ銭=控除率=2.7%です。

さてXは、二種類のリターン、36 or 0 をとる変数です。そしてその変数は確率を伴うので「確率変数」といいます。 また、確率変数を表にしたものを確率分布表といいます。

確率変数、確率分布表

Xが有限個の値、 x1, x2, ……, xn をとる変数で、 X=x1, x2, ……, xn となる確率が順に p1, p2, ……, pn のように与えられているとする。 ただし

p1+p2+ …… +pn = 1, pi≧0

このとき、変数Xを確率変数(または変量)といい、

p1, p2, ……, pn

を Xの確率分布という。またこの値を示す下のような表を確率分布表という。

さらにM=x1p1+x2p2+ …… +xnpn を確率変数Xの平均という。