和の法則


今回は「和の法則」です。

BIGの確率が 1/240 、REGの確率が 1/480 のとき、ボーナスのトータル確率はいくらか

というときに

(1/240)+(1/480) = 1/160

とやります。 これが和の法則です。 ふだんあたりまえに使う和の法則ですが、そもそもこれはなぜ成り立つのでしょう。

和の法則はパチスロの抽選の仕組みから理解できます。 パチスロはレバーを叩いたときに抽選が行われます。 機械内部ではコンピュータが0から16383まで 16384 ( = 214) 個の数字を超高速でカウントしていて(数えていて)、レバーを叩いたときにどの数字をカウントしていたかによって、当選する役が決まります。 ニューパルサー設定6の場合、16384個のうち、各役に当選となる値の個数が次のようになっています。

パチスロでは通常、2種類の状態(モード)があります。 小役が当たりやすいのが高確率状態、小役が当たりにくいのが低確率状態です。 ボーナス(BIG/REG)とリプレイの当たり方は同じです。

レバーを叩くことが試行です。そして、 起こりうるすべての場合の集合(16384通り)が全事象、 集合の要素(各役に当選となる値)が根元事象です。

各役に当選する確率というのは、これらの個数をそれぞれ16384で割ればいいわけです。 たとえば、 16384の根元事象のうちBIGとなる根元事象が68通り、だからBIGが当たるという事象の確率は 68/16384 となります。部分集合/全体集合 ということです。 そうして求めた確率が下の表です。

BIGが当たることを事象A、REGが当たることを事象Bとします。 1つの値には1つの役しか対応していないので、 つまり、BIGとREGが同時に当たったりはしないので、 事象Aと事象Bは排反事象です。

このとき、試行結果が16384通りある中で、 Aとなる場合が68通り、Bとなる場合が45通りあるので、 AかBになる場合は(68+45)通り。 よってAかBになる確率は

(68+45)/16384 = 113/16384 = 1/144.99

これがBIGかREGが当たる確率、すなわちボーナスのトータル確率です。

和の法則

事象をAとBに場合分けするときには、AとBに共通の場合がないことが望ましい。 そのようなとき、A、Bは排反事象であるといわれる。

このとき、試行結果がN通りある中で、 Aとなる場合が a 通り、Bとなる場合が b 通りあれば、 AかBになる場合は (a+b) 通り。 AかBかという事象をA∪Bで表すと

これを和の法則という。