2. 判別の基礎


このページで使う記号一覧

M : 総投入枚数
N : 総払出枚数
k : 小役払出率
s : 設定
ks : 設定 s の理論上の小役払出率
C : カウンタ値
Cs(M, N) : 設定 s で、総投入枚数が M 、総払出枚数が N のときのカウンタ値
r : CR投入率
CR : クレジットの略
A : BIG終了後のクレジット
g : 減算値
gs : 設定 s の減算値

◆小役の高低モード

パチスロには小役が当たりやすい状態と当たりにくい状態があります。 前者を高確率モード、後者を低確率モードといいます。

◆小役カウンタ

小役の高低モードを決めるのが小役カウンタです。 小役カウンタは設定変更後あるいはBIG終了後に0になります。 小役カウンタが0より大きいと低確率モードになります。 0以下だと高確率モードになります。

◆減算値

小役カウンタの値は、{減算値、投入枚数、加算値、払出枚数}によって決まります。 コインを1枚投入するごとに減算するのが減算値です。 減算値は設定ごとに異なります。 たとえばハナビでは設定1〜4が97、 設定5が100、設定6が102です。 そして1枚払出ごとに加算されるのが加算値です。 これは256で、全設定共通、全パチスロ共通です。

いま、ハナビの設定5(減算値100)で15枚投入、6枚払出としましょう。 1枚投入ごとに100が減算され、1枚払出ごとに256が加算されます。 よって小役カウンタの値は

C = -100*15 + 256*6 = -1500 + 1536 = 36

実際の投入枚数を M 、払出枚数を N 、減算値を g とすると 小役カウンタの値 C は

C = -gM + 256N

です。

◆小役払出率

カウンタ値が0になるときの小役払出率を 理論上の小役払出率といいます*。 いま投入枚数を M 、払出枚数を N とします。 カウンタ値は C = -gM+256N です。 カウンタ値が0になるとき、 N/M = g/256 です。(ただし M≠0)。 これが理論上の小役払出率です。

たとえばハナビの5の場合、カウンタ値は C = -100M+256N 。 これを0にするような投入枚数 M は256 、払出枚数 N は100です。 よってハナビの5の理論上の小役払出率は 100/256 です。

◆小役払出率とカウンタ値の関係

カウンタ値は0の付近でうろうろしています。 これは小役払出率が g/256 の付近でうろうろするのと同じです。

いま、投入枚数を M 、払出枚数を N 、小役払出率を k とします。 また、設定 s の減算値を gs 、理論上の小役払出率を ks とします。

するとまず
k = N/M  ∴ N = Mk

小役カウンタ値 Cs(M, N) は

Cs(M, N) = -gsM + 256N = -gsM + 256Mk
= 256M ( -gs/256 + k ) = 256M ( -ks + k )

M >0 より

k > ks のとき Cs(M, N) > 0
k ≦ ks のとき Cs(M, N) ≦ 0


*・・・ 実際にBIG終了後以外でカウンタ値が0になることはほとんどありません。仮にその台がハナビの設定5であるとしましょう。いまM≠0、N≠0とすると、カウンタ値は C = -100M+256N で、M、Nは整数なのでCは整数です。 ところが実際、投入枚数Mは3の倍数。M=3αです。(αはプレイ数と同じ)。 そこでC=0のとき、 -100*3α+256N = 0 。 α = (256/(3*100))N = (64/75)N 。(64と75は互いに素)。 ここでα、Nはともに整数。よってNは75の倍数で、αは64の倍数。 このような(α, N) の組合せは、 (α, N) = (64,75), (128,150), (192,225), (256,300), (320,375), (384,450), (448,525), (512,600), ・・・ だけです。 設定4以下だとすると、減算値が97という素数なので大変です。 α = (256/(3*97))N = (256/291)N で、可能性は α = 256, 512, 768, 1024, ・・・ プレイ目だけです。

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